コピーライティングの成約率を”確実”に上げる11の要素

コピーライティングとは簡単に言えば、「こちらの約束を信じてオファー(提案)の通りに行動してもらうこと」と言えます。

この“約束を信じてもらう”ことが何よりも大切で、あなたがいくら最高の商品を販売していたとしても、あなたのこと、あなたの言い分を『信じて』もらえなければオファーには乗ってもらえません。つまり商品を買ってくれない、ということです。

ですから、コピーライティングで何よりも大事なのは、(ベネフィットも大切な要素ですが)『いかに信頼してもらえるか』で成約率というのは変わってきます。

例えば、本当に30日間で10キロも痩せるダイエット商品を売っていたとしても(つまり、いくら魅力的な約束を提示したとしても)、「なんか胡散臭い」「絶対に嘘だね」と思われたら1つも売れません。

ここが、Webマーケティングで成果を出す人と、いくら良い商品を持っていても成果を出せず苦労する人の差となるのです。

なので今回の記事では、あなた自身やあなたの言い分、そして文章(コピー)の信頼性を限界まで高め、成約率を向上するコピーライティングの11の要素をご紹介します。

次にあなたがコピーを書くときには、ちゃんと満たせているか、ぜひこの記事チェックリスト代わりにして、売れるセールスコピーを完成させてください。

 

1. セールスコピーライティングで大多数が犯すミス

 

セールスコピーライティングを少し勉強をすると、メリットやベネフィットがいかに重要か、ということを学びます。

しかし、そのベネフィット(“この商品を購入したらこうなりますよ”という約束)ばかりに意識を向けてしまい、その発言を信頼してもらうことをおろそかにしている人がたくさんいます。

例えば、儲かる系でライバルが「6ヶ月で月収100万円を稼げます!」とセールスコピーで歌っているのを見るや、今度はそれに負けじと「6ヶ月で月収1000万円を稼げます!」と約束レベルを上げる。

こういう“イタチごっこ”に囚われ、本来ビジネスやコピーライティングで最も大切な「顧客にフォーカスする」ということを忘れてしまうのです。

すると、顧客も「なんか胡散臭い」と思ってしまい売れなくなります。それを見て、「あれ?これでも売れないなら3ヶ月で月収1000万円だ!」と約束レベルを上げだします。そしてまた売れない。という負のスパイラルに陥ってしまう人が後を立ちません。

しかも不幸なことに、多少なりとも購入してしまう人もいるので(そういう購入者は大体が依存体質で質の悪い顧客)、後から事実と違うため返金請求の嵐になる、という人を数多く見てきました。

しかし、繰り返しますが、ビジネスやコピーライティングで最も重要なのは『信頼』です。信頼してもらって初めて、商品が売れるのです。しかも煽らずに商品を売れば、その後も長期的にビジネスを成長させていくことができます。

とにかくここで覚えておいて欲しいことは、ただ約束レベル(ベネフィット)を上げるのではなく、「信頼してもらうことに全力を注ぐ」ようにすれば、必然的にセールスコピーの成約率は上がる、ということです。

 

2. コピーの信頼性を高める11の必須要素

 

それではここから、あなたの顧客に信頼してもらい、無理やり煽ることなく成約率を最大化する、セールスコピーライティング11の要素を順番にご紹介していきます。

 

2-1. 具体性

 

コピーライティングやメッセージは、より具体的な話をするほど、信頼性は上がります。

例えば、以下の2つのセールスコピーのうち、どちらのほうが魅力的であり、なおかつ「本当だ」と信頼できるでしょうか?

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あなたが天邪鬼(あまのじゃく)でない限り、確実にBのコピーではないでしょうか。

このように、数字や固有名詞などを使って、より具体的にしていくと、セールスコピーの信頼性は高くなります。

なので、抽象的な言葉や曖昧な表現を使うのではなく、とにかく「具体的に表現する」ことを意識してください。

 

2-2. 説得力のある保証

 

コピーライティングやマーケティングを勉強すると、「リスクリバーサル」という言葉が出てきます。これはつまり「相手のリスクを全て取り除いてあげる」ということです。それを行うのが保証です。

しかし、ただ保証を付ければいい、というわけではありません。例えば以下の2つの保証を提示するセールスコピーを見比べてみてください。

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ちょっと違いは大げさかもしれませんが、このように表現一つで、魅力や説得力が大きく変わってくるということです。

今回の場合は、明らかにBのほうが、顧客側にとっては「自信があるんだな」と伝わりますよね?ここまで商品に対する自信を見せられたら、信用しないほうが難しいでしょう。

なので、ただ保証を付ければいいのではなく、『説得力のある保証』を提示すると、成約率は確実に上がります。

 

2-3. 豆知識

 

セールスコピーライティングというと、「ただ売り込むだけの文章」と勘違いしてしまいがちです。が、実はそうではありません。

ランディングページやセールスレター、ホームページもそうですが、人は売り込まれることを嫌うため、売り込みだけのコピーでは購入率が下がります。

しかし、売り込む前に、まずはこちらから価値(コンテンツ)を提供すると、顧客側の「売り込まれる!」という猜疑心が低くなります。つまり、「この人の話は勉強になる」とか「この人は信頼できる」と思われるのです。

なので、コピーライティングのリサーチで得た豆知識や、勉強になる話などをセールスコピーに組み込むと、あなたに対しての信頼性が上がるので、それだけで成約率が上がります。

ほとんどの起業家が売り込みばかりのセールスコピーなので、その中であなたがしっかり価値を提供してあげれば、それだけで信頼を獲得することができます。

 

2-4. デモンストレーション

 

誰かに信用してもらう際に、最も手っ取り早い方法は、目の前でデモンストレーションをすることです。これはテレビショッピングなどでは常套手段ですね。

ジャパネットさんなんかも、キッチン用具や家電を販売する際には、実際にデモを見せることで、商品の質を提示し、信頼させています。

これを私たちがセールスコピーで取り入れるには、動画や音声のサンプルをLPやセールスレターに組み込んでしまう、という方法があります。

あなたが固形商品を販売しているのであれば、それを実際に使用している場面を撮影した動画が可能です。

また、情報商品を販売しているのであれば、その動画や音声、PDFの一部などをセールスページに入れておくだけで、成約率は上がります(ただし、本当に価値のある商品の場合のみです)。

セールスコピーライティングというのは、一見、販売者側が一方的に売り込みメッセージを発しているだけに思われますが、そんなことはありません。セールスコピーは会話です。つまり、読み手とあなたの一対一での会話なのです。

ですから例えば、あなたが「3ヶ月で7キロの減量ができます」と言ったときに、読み手はもしかしたら「そうは言っても、それぞれ個人差があるでしょ」と頭の中で反論を考えるかもしれません。

そういった、出てきそうな反論は、あらかじめ潰しておく必要があります。

なので今回の場合であれば、「もしかしたらあなたは今、“そうは言っても個人差があるから、私も同じように痩せるとは限らない”と思われたかもしれません。確かに人それぞれ個人差があるので、全員が同じような結果を…」というように、あなたが予め反論処理をしておくのです。

そうして、読み手が考えそうな反論を予め書き出しておき、そしてそれを処理しておくことで、相手は断る理由がなくなり、結果的に購入を決断してくれるのです。

 

2-6. お客様の声

 

これはもう当たり前なのですが、あなたがいくら自分の口で「これは最高の商品なんですよ」と叫んだところで、読み手は「それは自分の商品だから良く言うでしょ」と無意識に考えています。

しかしその時、いきなり横から利害関係のない第三者が現れ、「**さん!こないだこの商品購入して試したら、もうどんどん痩せていくのよ!本当に感謝しているわ!」と言ってくれたらどうでしょう。

間違いなく、見込み客はあなたの言葉よりも、その第三者の言葉を信じるでしょう。これは当然と言えば当然ですね。

今は口コミの時代と言われています。おそらくあなたも、何かの商品の購入を検討する際には、必ず口コミやレビューをチェックするでしょう。今はそういう時代です。

ですから、満足をしているお客様の声ほど、信頼できるものはありません。なので、ここは何としてでも組み込めるようにしましょう。

とはいえ、お客様の声であれば何でもいいのか、というとそうではありません。ここでは簡単に、理想的なお客様の声の、3つのポイントをご紹介します。

2-6-1. 問題解決


理想のお客様の声の1つとして、「抱えていた問題が解決しました!」という問題解決型の声があります。

つまり、見込み客が抱えているであろう問題と共通の問題を抱えていた人が、その商品を購入したことで解決できた、と言っているものです。

それを見れば、「じゃあ自分の抱えている問題もこの商品で解決できるはずだ!」と思い、購入を決断しやすくなります。

2-6-2. 反論処理


先ほど少し触れた反論処理ですが、これもあなたの口からするよりも、顧客にしてもらったほうがより信頼してもらいやすくなります。

例えば、「個人差があるから私にも効果があるか不安」という反論があるとします。その場合、第三者であるあなたの顧客に、「最初は、個人差があるしって疑っていて、でも騙されてもいいやと思って購入して実践してみたのですが、実践から1ヶ月が経過したころから段々と…」という感じで代わりに反論処理をしてもらうと、より反論に対する正当性を出すことができます。

2-6-3. 類似性


「よし、分かりました!お客の声を載せればいいのですね!とにかく集めよう!」というのは早とちりです。先ほどもお伝えした通り、“ただ載せるだけ”では、時として逆効果を招きます。

お客様の声を載せるときは、必ず「ペルソナ(ターゲット)に近い人」であることが大切です。

例えば、出産後の30代女性向けダイエット商品を販売しているのに、そのお客様の声に50代の男性、22歳の大学生の女性の声を載せていたらどうでしょう。「これは私向きではない」と思われてしまうだけですよね?

ですから、お客様の声を載せるときには、必ず『ペルソナに類似する人』にしましょう。

 

2-7. 推薦の声

 

お客様の声と同じくらい効果があるものは、「業界のエキスパートや有名人による推薦の声」です。

あなたがターゲットとする顧客が尊敬している人、憧れている人、権威のある人に推薦の声を寄せてもらえば、それだけであなたや商品に対する信頼性が上がります。

しかしここでも注意点があって、ただ有名な人を載せればいい、というわけではありません。

有名だったとしても、批判を受けている人や、スキャンダルを起こした人、問題を抱えている人の声は逆効果になりますので、載せない方がいいです。

そしてこれはおまけですが、プロのコピーライターが良く使うテクニックに「肩書きの響きが良い人に推薦の声を寄せてもらう」というのがあります。

つまり、「**大学の教授」とか、そういう権威を感じられるような肩書きを持つ人に推薦の声を寄せてもらうことで、見込み客は「こういう人が良いと言っているなら間違いない」と認識するのです。

 

2-8. 引用 

 

あなたの主張を裏付けるような、過去の偉人や業界の有名人の言葉を引用することで、信頼性を上げることができます。

儲かる系のセールスコピーで使われるのは、アンドリュー・カーネギーの言葉です。

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こうやって、あなたの主張を裏付ける偉人の言葉などを引用するだけで、読み手はさらに納得しやすくなります。

また、言葉だけではなく、グラフや数字的データなどを引用することでも信頼性を上げることができます。

 

2-9. 理由

 

セールスコピーでは、とにかく全ての主張に対して「なぜ」という理由を説明することが重要です。

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どんな主張にもこの「なぜ」という理由を説明することで、読み手は納得しやすくなります。そして、あなたの主張を受け入れてくれるのです。

とはいえ、この「なぜ」の説明が不十分で、失敗しているセールスコピーがたくさんあります。これは、成約率にとても大きく影響を与える要素です(もちろん他のもです)。

ですから、何か1つ主張をしたら「なぜなら…」と続ける癖をつけましょう。なぜなら、その癖を付けないとすぐに忘れてしまうからです。

例えば、価格についてを説明するときにも、「さて、価格についてですが、この価格決定は本当に悩みました。なぜなら、これは今まで総額100万円以上を支払った人にしか提供していない…」という感じで、「なぜその価格なのか」と説明するのです。

 

2-10. 欠点を語る

 

私たちは小さい頃から、「タダの物ほど高いものはない」と言われ育ってきています。一種の暗黙の了解のようなものです。

ですから、完璧な物や理由もなくタダの物というのは、どうしても猜疑心を持ったり警戒心を持ってしまいます(だからこそ、完全無料の場合も、“なぜ無料なのか”を説明する必要があります)。なぜなら、この世に完璧な物はないと理解しているからです。

それなのに「これは最高です!欠点なんてありません!」と叫んでしまうと、余計に怪しく感じます。しかも「そりゃあ、自分の商品のことは悪く言わないよな」と思われるわけです。

しかしそこで、「いや実は、これはこういう所だけ欠点があるんですけど、そこが気にならなければあとはもうパーフェクトですよ」と言われることで、人は信用します。顧客側も「この人、正直で信用できるな」となります。

なので、もしあなたが仮に完璧な商品を扱っているのであれば、“敢えて”欠点を1つだけ伝えることで、よりコピーの成約率が上がります。

ただし、“欠点ではない欠点”と捉えてください。

例えば、椅子を販売しているのに「これはガタガタします」という欠点を出したら売れませんよね(当たり前ですが…)。そんな椅子なら売るべきではありません。

ですが、「前傾姿勢にはできませんが、リラックスモードでは完全に自分の身体にフィットするようにカスタマイズすることができます」や、「展示品のため、裏側に多少の擦り傷はございますが、全ての面で新品と同様の機能を持っています」というように、気にならないけど欠点として話すだけで、信頼性が高くなり、成約率は上がります。

 

2-11. 社会的証明

 

そして最後は社会的証明です。

社会的証明とは例えば、先に挙げた「お客様の声」や「推薦の声」などのような、『第三者が認めている』という要素も含まれます。また、これを演出するバンドワゴン効果などもありますが、バンドワゴン効果については、以下の記事で触れていますので、合わせて読んでみてください。

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業界売上げトップ営業マンから教わった21の承諾心理学

2017年1月12日

また他にも、何かの資格を持っていたり、良い学歴や職業歴、あるいは表彰されたなども、この社会的証明として信頼性をあげる上で非常に効果的です。

あなたのビジネスのジャンルや業界で、権威のある団体からの認定証なども含まれます。

こういうのは、あなた自身の信頼性をあげる上で大切で、あなたの信頼が上がれば、必然的にセールスコピーの成約率も向上します。

 

まとめ

 

今回の記事では、ブログやメルマガ、ホームページもそうですし、ランディングページやセールスレターといった、セールスコピーライティングが必要な全ての状況で、あなたやあなたのメッセージの信頼性を上げる11の要素について解説しました。

よく、「セールスコピーライティングではベネフィットが最も重要だ」と言われます。確かにその通りですが、それと同じくらい「そのベネフィットを信じてもらう」ことも重要であり欠かせません。

ここが、多くの人がハマる落とし穴で、大きな約束ばかりしている結果、胡散臭くて成約率が下がります。

次にセールスコピーを書くとき、あるいは既にある自分のコピーをもう1度確認してみて、これらの要素が入っていなければ、ぜひこの記事をチェックリスト代わりにして、信頼を高める『証拠の要素』を組み込んでいってください。

西野之啓

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